空手で重要なもののひとつ『立ち方』
前屈立ちの移動で、道場生の方から
「軸足の踵が浮いてしまう」
とか、
「足首が固くて踵が浮いてしまう」
とか、
「つま先で押し出してしまう」
とか…
軸足の使い方がうまくできない(泣)と言われることがあります。
一般的な指導方法として、
「踵は浮かさないように」
とか、
「踵で押し出せ」
とか、
「軸足の膝を抜け」
とも言われます。
でも、
軸足の使い方って、私個人としても『とても難しい』ところです。
だからこそ、私なりに原因を追究し、効果的な使い方を研究し、何度も練習をしました。
ブラクロ流、軸足の踵が浮く原因は、
『軸足へ掛ける力の位置』です。
この記事で『軸足の踵が浮いてしまう』という方に、少しでも参考になればと思います。
もちろん『ある程度』の足首の柔らかさは必要ですが…(^^)
(この記事では、「左前屈立ちから歩み足で前へ出て、右前屈立ち」を例にしていますので、「左足が軸足」「右足が移動足」となります)
目次
移動足が軸足を過ぎてから
左前屈立ちから右足を前へ移動させ、軸足に寄せるところまでは良くても…
移動足が軸足を超え、前へ出るにつれて、左足(軸足)の踵が浮いてしまう…。
軸足の踵が浮いたまま移動足を踏み出せば、当然、右前屈立ちになったときにも、軸足の踵が浮いてしまいます。
しかし、極端に足首が固くなければ、軸足の踵が浮くのは『足首の固さが原因ではない』と私は思います。
ブラクロ流、軸足の理論
「もう、この図形を見ただけで無理…」という方は、次へとばしていただいて大丈夫です(笑)
(お父さんに聞いてもいいかも)
図形で表すと
左側の図形の三角形は辺a-bが垂直にある直角二等辺三角形です。
辺a-c、b-cは同じ長さ。
角度cは90°ですので、角度a,cは45°です。
よって、
Aの角度は、180°ー90°ーa45°=45°
Bの角度は、180°-b45°=135°
右の図形は、左と同じ直角二等辺三角形です。
違いは、三角形のbの位置が、Yの線まで10°傾斜しています。
A’の角度は、180°-90°ーa45°-d10°=35°
B’の角度は、180°ーb’(b45°ーd10°)=145°
三角形のcの位置がYの線まで傾斜することにより、
Aの角度が45°から35°に狭くなり、
Bの角度が135°から145°に広くなります。
左の図形を体のカタチに重ねると
軸足へ掛ける力の位置が『踝(くるぶし)』へ、真上から押さえたカタチになります。
Aが足首になり、Bが股関節になります。
右の図形を体のカタチに重ねると
軸足へ掛ける力の位置が『つま先』へ、真上から押さえるカタチになります。
軸足への力が『踝』よりも『つま先』になった時の方が45°から35°になり、Aの足首の角度が狭くなることが分かります。
結局どういうことか…
移動足(右足)を前へ移動し、軸足(左足)よりも前へ移動させたとき、
軸足へ掛ける力の位置が『踝』になるか、『つま先』になるかによって、軸足の足首の角度(A)が変わるということです。
(分かりやすくするために、足首の角度(A)45°と35°という数字に例えました。)
軸足へ掛ける力の位置が『踝』よりも、『つま先』になることで、足首の角度が狭くなることが分かると思います。
軸足へ掛ける力の位置が『つま先』になることで、足首の角度が狭くなり、踵が浮いてしまうのです。
結果的には、軸足へ掛ける力の位置が『つま先』になった時に、股関節の角度が広くなります。
踵が浮く原因①まとめ
まとめ
- 軸足へ掛ける力の位置が『踝』になるか、『つま先』になるかによって、足首の角度(A)が変わる。
- 軸足へ掛ける力の位置が『つま先』になることで、足首の角度が鋭角になり、踵が浮いてしまう。
しかし、
なぜ軸足の踵が浮くことはいけないのでしょうか…。
なぜ踵を浮かせてはいけないのかを理解し、踵を付けることで得られる効果を発揮できるようにすることが大切です。
次の記事『なぜ前屈立ちの踵が浮いてはいけないのか その理由とは』で、詳しく説明していきます。
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