空手技術

【空手の技と呼吸】空手の練習には腹式呼吸がいい理由とその方法

空手愛好家のみなさん!『呼吸』を意識して練習をしていますか?

こんにちは、ブラクロです。押忍!

今回は『呼吸』についてお話ししたいと思います。

『呼吸』は空手の中の大切なスキルのうちの一つです。

知っている方も多いと思いますが、一般的な呼吸の方法には、『胸式呼吸』と『腹式呼吸』の二種類があります。

突き技や受け技、蹴り技など空手の技の練習には、胸式呼吸と腹式呼吸のどちらの呼吸方法がいいと思いますか?

ブラクロ流空手理論では、『腹式呼吸』で技を練習します。
なぜなら、腹式呼吸を用いることに『メリット』があるからです。

そのメリットとは、『腹圧を上げる』ことができるからです。

この記事では、空手の技の練習で『腹圧を上げるメリット』と『腹圧の上げ方』をブラクロ流に説明していきます。

「これだけやれば完璧!サイコー!」という完璧な処方箋になるかは分かりませんが、この記事が、皆さんのこれからの空手の練習に少しでも役に立てば幸いです。

よろしければ最後までお付き合いください。

腹圧を上げるメリット

目標へ衝撃力を伝えることができる

空手だけでなく身体を動かす身体運動では、肩や腕だけのチカラに頼ることなく、全身のチカラを集約させることで大きなチカラを発生させることが大切です。
特に下半身からのチカラを体幹を通し、動きに伝えていくことが大きなポイントとなります。

例えば、空手の突き。

下半身で発生させたチカラは体幹を通して、肩や腕を伝わり拳に集約されます。
突き出された拳が目標に当たると、当たった衝撃力は拳や腕を通して『反作用』として自分の身体にはね返ってきます。

その反作用に対して自分の身体が耐えられることができるのか負けてしまうのかによって、こちらからの攻撃を目標に衝撃力を押し込むことができるのか衝撃力に打ち負けてしまうかが決まります。

肩のチカラだけに頼っていると、跳ね返った衝撃力は肩だけでは耐えることはできず、目標からの反作用に打ち負けてしまいます。

目標へ当たった反作用を『腰という大きな身体の部位』で耐えることが必要です。

『腹圧を上げる』ことで腰を強化し、突きが目標へ当たった反作用に耐えることで、はじめて目標へ衝撃力を伝えることができるのです。

相手からの攻撃を防御する『受け技』を強くする

空手の攻撃力には、相当の威力があります。

空手の防御方法には『受け技』というものがあり、特に『腕で相手の攻撃を受ける』ことが多くあります。

相手からの強い攻撃を腕で受けると、その衝撃力は腕や肩を通じて身体に伝わります。
(相手の攻撃力を流す場合は別の使い方になります)

それに、相手からの強い攻撃に耐えるためには、自らの下半身で強く踏ん張ることが必要になります。

相手からの攻撃力が腕を伝わり、そのチカラに対抗するために自らの下半身で強く踏ん張ったチカラが体の中で『大きなチカラ』となってぶつかり合います。決して肩や腕だけでは耐えられるものではありません。

そのためには、相手からの強い攻撃や下半身で踏ん張ったチカラを腰で耐える必要があります。

『腹圧を上げること』で相手からの攻撃や下半身のチカラを腰で耐えることができるのです。

技の勢いを肩や上半身で止めない

例えば正面へ攻撃する『直突き』。

下半身で発生させたチカラを身体から腕へ伝えることで、拳という武器を前へ『突き出す』ことができます。

拳を前へ突き出す力は大きく、上半身を前へ泳がせます。いわゆる『武器に振られている』状態です。

野球のバットを初めて振った人が、バット”に”振られている状態といえば分かりやすいでしょうか。

間違った使い方で多く見られるのが、拳を前へ突き出すタイミングに合わせて肩で止めてしまうことや上半身を後ろへ引いて堪えてしまうことです。

正面へ勢いよく突き出す力に対して、後方へチカラを拮抗させることで、身体が前へ泳ぐことを防止しているのです。
これではせっかく発生させた下半身のチカラや、正面へ勢いよく突き出すチカラを殺してしまいます。

突いている本人は、拳が正面へ突き出す力と、上半身や肩を後方へ引くチカラで腕が前後に引き伸ばされるので突いた感じにはなりますが、突き出すチカラは相殺されるので、目標へ伝わる衝撃力は半減してしまいます。

拳という武器に衝撃力を伝えるために、勢いよく突き出される拳の勢いは腰で堪えるのです。

腰で堪えることができていないから、肩や上半身で堪えてしまうのです。

『腹圧を上げること』で腰を強くするからこそ、突きの勢いに堪えることができます。

初心者の方は肩だけで突いてしまったり、腰を回転させることだけになっていることがあります。

初心者と熟練者との違いは、腹圧を上げた腰を使えるか使えないかが、ポイントの一つではありますが、大きな差だと思います。

腰で突き、腰で蹴り、腰で受ける

と言われる一つの所以だと思います。

ダメージを軽減させる

空手は武道であるかぎり、相手と戦うことが前提です。

相手からの突きや蹴りを防御しきれないこともあります。

試してもらえば分かりますが、胸で大きく息を吸ったときに手で腹を触ってみると、腹に力は入れにくい。

ブラクロ
その状態で、相手の突きが腹に当たったらどうなるかな?
想像したくありません…(汗)
道場生

仮に相手の攻撃を防御しきれず、自分の腹に当たってしまったとしても腹式呼吸で下腹を締めていれば、ダメージを軽減させることができます。

腹圧の上げ方

腹式呼吸とは

腹式呼吸では、お腹が広がったり、へこんだり、お腹で呼吸をしてるように見えます。

しかし実際には、肺の下にある横隔膜を主に使って呼吸をしています。

横隔膜が下がることで、胸を広げなくても肺に空気を取り込むことができる呼吸方法です。

腹圧を上げる

腹圧を上げる』ということは、お腹の中の圧を上げるということ。

スクワットやデッドリフトという高重量を持ち上げる人は、腰に『パワーベルト』というものを巻いています。
トレーニングジムで腰に太いベルトのようなものを巻いているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。

『パワーベルト』の目的は腰を保護することが目的ではありますが、『パワーベルト』の強度だけで保護しているのではありません。

腰や下腹をベルトで強く締め上げることで、お腹の中から広がるチカラを強制的に押さえつけ、お腹の中の圧『腹圧』を上げることで腰が高重量に耐えられるようにしているのです。

空手ではパワーベルトを使うことはありませんので、パワーベルトの代わりにお腹の周囲の筋肉(腹直筋や腹斜筋など)を締めるように腹式呼吸をすることで、腹圧を上げることができます

体幹トレーニングの『プランク』をしながら呼吸をしているイメージといえば分かりやすいでしょうか。

腹圧を上げるように息を吸い込む

先ほどから難しい身体の用語ばかりで難しくなってしまいましたが、いきなり「横隔膜を動かして!」と言われてすぐできる人はあまりいません。

これからは身体を使うイメージを説明していきます。

息を吸い込むときには、お腹が広がらないように(実際には少しは動きますが)腹筋(特に下腹)を締めたまま息を吸い込みます。

腹筋を締めたまま、肺を下に引き下げるように息を吸うことで、お腹の中に圧がかかるイメージです。

腹圧を上げるように息を吐く

息を吐くときには、吐く息に『圧』をかけるようなイメージです。

目の前にある誕生日ケーキのロウソクの火を消したり、タンポポの綿毛を勢いよく遠くへ吹き飛ばすイメージです。

腹筋(特に下腹)を締めることで肺の中の空気に圧力をかけ、鋭く圧のかかった息を吐き出すことで、お腹の中に圧がかかるイメージです。

口から出る息は副産物であり、あくまで腹筋を締めること、肺の中の空気に圧をかけることで、お腹の中の『腹圧』を上げることが大切です。

最終的な目的は全身を連動させること

腹圧を上げることで目標に当たった反作用に耐えたり、受け技の衝撃に耐えたり、腰で堪えたりと説明してきましたが、最終的には全身を連動させることが大切です。

技を繰り出すときには、全身を瞬間的に一致させることで、大きなチカラを発生させることが大切です。

腹圧を上げるために呼吸を使う。呼吸のタイミングに合わせて腹筋を締め付ける。

呼吸と腹筋を締め付けるタイミングに全身を一致させることが、全身を瞬間的に連動させるヒントになります。

あとがき

まとめ

  • 『腹圧を上げる』ことで腰を強化し、突きが目標へ当たった反作用に耐えることで、はじめて目標へ衝撃力を伝えることができる
  • 『腹圧を上げること』で相手からの攻撃や下半身のチカラを腰で耐えることができる
  • 勢いよく突き出される拳の勢いは、腰で堪える
  • お腹の周囲の筋肉(腹直筋や腹斜筋など)を締めるように呼吸をすることで、腹圧を上げることができる
  • 呼吸と腹筋を締め付けるタイミングに全身を一致させることが、全身を瞬間的に連動させるヒントになる

目標の大きさだけに目をとられて怖気づいたり「自分にはできないよ」と思うのではなく大切なことは目の前に与えられた課題に対し一つ一つ練習を積み上げていくこと

必ずできるという保証はありませんが、その小さな積み重ねが結果として一つの成果になると私は信じています。

チャレンジをしなければ失敗はしませんが、成果も得ることはできません。

自分の身体で試し、練習を積み重ねていくという空手の精神性に私は魅力を感じ、今日も稽古に励んでいます。

空手道には、まだまだ面白いことがたくさんある!

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