押忍!ブラクロです。
今回も 『空手の型(形)』についてお話ししたいと思います。
と聞かれて、みなさんは何と答えますか?
何かを学ぶ上で、ポイントをおさえた練習はとても大切なことです。
人によって考え方は様々ですし、たくさんのポイントはあるかと思いますが、
私が空手の型で大切なポイントを大きく分けると、
- 構えと残身
- 正しい順序
- 技の意味を正しく理解しているか
- 型のリズムをつくる三要諦
- 演武線が正確であるか
- 型の特徴
と答えます。
この記事では、私か所属する松濤館流をもとに、型を学ぶ上で大切なポイントをブラクロ流に紹介していきます。
松濤館流の方だけでなく、空手の型を学ぶ人にとって参考になる内容になっていると思います。
記事の最後には、私がオススメする型の教材も紹介しています。
みなさんに少しでも参考になれば幸いです。
目次
1、構えと残身
型を演じるときには、始めに一礼し、「自然体」という型を始めるための姿勢に『構え』ます。
空手では「構えあって構えなし」と言われるように、型の始まりにははどんな変化にも対応できるように「心」と「身体」を構えることが必要です。
話は少しずれますが、型の終わりにも油断なく、どんな変化にも対応できるように『残身』をとらなければなりません。
型の始まりの構えや終わの残身に肩や肘に力を入れて「誇張をするような構え」では、実際に相手からの攻撃などに対応することはできません。
それは武道としての『構え』でも『残身』にもなっていません。
- 型の始まりに心と身体を「構える」
- 型の終わりに心と体に「残心をとる」
型の始まりから終わりまで、心と身体が油断なく演武できるために、型の始まりに構え、終わりに残心をとる。
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空手の型(形)の演武に大切な「残心」。知っておきたい4つのこと
2、正しい順序
空手の型は、過去の偉大な先人たちの様々な修練や経験からあみ出され、後世に伝えられてきました。
空手の型は日本武道独特の練習方法であり、その"空手の型"を練習するためには、順序を正しく覚える必要があります。
型には様々な技や動作が含まれていますが、順序も含めて型という一連の動作が一つの型となっています。
正しい順序を覚え、順序を正しく演じることが型を学ぶ第一歩です。
3、技の意味を正しく理解しているか
空手の型は単なる身体動作ではなく、すべての動作は相手との攻防のやりとりであり、武術として相手を制するための技術で成り立っています。
ただ手や足を速く動かすことが目的ではなく、相手を制することができる「技術」でなければなりません。
例えば、
- その技は「突き技」なのか、「打ち技」なのか(技の種類)
- 相手の身体のどこを目標に攻撃をしているのか(攻撃目標)
- 相手からのどんな攻撃をどうやって防御しているのか(相手からの攻撃をイメージした防御)
- その突きや蹴りは、相手を倒す武器として成り立っているか(身体の武器化)
鋭く切れる刀も、扱い方次第ということ
「技」の意味を理解し、相手との攻防ができる「術」となって、はじめてめてその動作が「空手の技術」となるのです。
4、型のリズムをつくる三要諦(技の緩急、体の伸縮、力の強弱)
空手のリズミカルで美しい型は、
- 技の緩急
- 体の伸縮
- 力の強弱
という『三要諦』によって生まれます。
ただ力を入れたり速く体を動かしても、空手としての「型のリズム」は生まれません。
空手の動作や技には複雑なタイミングがあり、簡単に言葉で表現できるものではありませんが、技の緩急、体の伸縮、力の強弱という『三要諦』が、型を"リズミカル"に"美しく"します。
技の緩急
- 技をゆっくりと使うところ
- 技を速く使うところ
むやみにアクセルを踏んで速く動いたり、ただ力んでブレーキをかけるのではなく、速く使うところにも、ゆっくり使うところにも空手の型には意味があります。
- どうやったら空手の技として速く動けるのか
- どうやったら効率的に力を発揮することができるのか
その技に必要な速さや力を学ぶこと。
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力の強弱
必要なところには力を入れ力を抜くべきところには抜く
空手の型の必要なところには力を入れ、力を抜くとこをには抜くことが必要です。
- 力を入れることで得られる「力の集中」
- 力を抜くことで得られる「スムーズな動き」
- 力を抜くことで、力を入れられる「力の発揮」
などを理解し、必要なところに必要な力を使うこと。
力を抜くことが次の力を生むことを理解し、0→10→0というように瞬間的な力の集中を図ること。
体の伸縮
型を演じるときには身体が縮こまっていては、ダイナミックな型を演じることはできません。
- 身体は、曲がるから伸びる
- 関節は、伸びるから曲がる
身体の様々な関節を使い、技に必要な動作を最大限に使うことで、大きな技の威力を得ることができます。
ただ単に手足を大きく動かした動きは『オーバーモーション』という無駄な動きであり、身体を大きく使うということとは全く違う動きになります。
その技や身体の使い方に必要な動作を最大限に使い、最大の効果を得ること。
5、演武線が正確であるか
型には、身体を移動させる方向や決められた一定の線があり、それを『演武線』といいます。
四方八方に敵を想定し、身体を移動したり、攻撃をする方向がきまっています。
型の種類にもよりますが、T字形のもの、エ字型のもの*字形のものなどが組み合わされ、構成されています。
立ち方
空手には『立ち方』があり、型の演武線に沿って演武をします。
立ち方は、突きや蹴り、受けなどの技を効果的にするためにあり、そのために空手としての正しいカタチがあります。
技の土台となる『立ち方』が不安定ならば、強く鋭い技を繰り出すことはできません。
四方八方へ身体を転身させ、様々な技を繰り出せるように常に『正しい立ち方』であること。
演武線に沿って型を演じるためには常に『正しい立ち方』が大切であり、終わったときに元の開始位置へ戻ることができます。
力の方向
- 相手に向かって攻撃をする
- 相手の攻撃を防御する
技には目標へ向かう『力の方向』があり、その方向へ身体(重心)を移動させることで攻撃技の威力を伝えることができたり、相手の技を避けることができます。
目の前の相手に攻撃しているのに身体が違う方向に動いていては、全身で発揮したすべての威力を攻撃の技へ伝えることはできません。
『正しい立ち方』と『正しい力の方向』が、結果として正確な演武線をつくるのです。
6、型の特徴
型にはそれぞれ特徴があり、その型を練習することで学ぶことができる空手の技術があります。
大きく分けると二つに分けられ、
- 体を練り『体を鍛錬する』ために適したもの
- 速く俊敏に『技を練習する』ために適したもの
があります。
例えば、
観空(大)なら、
- 四方への素早い転身
- 素早い腰の切り返し
抜塞(大)なら、
- 強い立ち方
- 腰の半身や逆半身、入り身
などが上げられると思います。
空手の型は単なる突きや蹴り、受け技などの集合体ではなく、
- 突きから受けへ、受けから突きへ
- 技と技の連携する動作
という中にも空手の独特な使い方があります。
型という一連の動作から『学ぶことができること』が型の特徴であり、型を演じる上での大切なポイントになります。
あとがき
まとめ
- 型の始まりから終わりまで、心と身体が油断なく演武できるために、型の始まりに構え、終わりに残心をとる。
- 正しい順序を覚え、順序を正しく演じることが型を学ぶ第一歩。
- 「技」の意味を理解し、相手との攻防ができる「術」となって、はじめてめてその動作が「空手の技術」となる
- 技の緩急、体の伸縮、力の強という『三要諦』が、型を"リズミカル"に"美しく"する。
- 『正しい立ち方』と『正しい力の方向』が、結果として正確な演武線をつくる。
- 型という一連の動作から『学ぶことができること』が型の特徴であり、型を演じる上での大切なポイント。
空手の型は演じるだけでも一定の効果は得られます。
それに、自分の体力や時間、環境に応じて練習することもできます。
- 空手を楽しむために練習をする。
- 上達をすることで、更に空手を楽しむことができる
空手を『楽しむこと』と『上達すること』のいい波に乗りましょう!
空手道には、まだまだ学ぶべきことや楽しいことがたくさんある。
押忍!
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【空手の型(形)が人生の役に立つかも!?】得意型を学ぶことで得られたこと3選!!!
私がオススメする型の教材
空手の型を学ぶ上で、実際の動きを見ることはとても大切なことです。
ただだ教わることと、自らが求めて学び取ることでは大きな差が生まれます。
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【第一巻】
・空手道とは
・平安初段
・平安二段
・平安三段
・平安四段
・平安五段
・鉄騎初段
・型「形」とは
【第二巻】
・空手道とは
・抜塞(大)
・観空(大)
・燕飛
・慈恩
・型「形」とは
【第三巻】
・空手道とは
・鉄騎二段
・鉄騎三段
・半月
・岩鶴
・十手
・型「形」とは
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今の自分が見て学び取れることと、1年後の成長した自分が学び取れることは違うはず。
自分の成長するタイミングに合わせて学ぶために、持っているべき教材のひとつです。
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