皆さんは、「黒帯の価値」って何だと思いますか?
白い空手着と黒帯。
カッコイイと思いませんか。
私もその姿に憧れた♪一人です。
黒帯の価値と言われても、イメージはつくけど漠然としていて実際に言葉にすることは難しい。
黒帯の価値って何?
黒帯への憧れが揺らぎそう…。
そんな人にこの記事を読んで欲しい!
こんな方におすすめ
- 昇段審査に向けて努力している方
- 昇段審査に向けて想いを熱くしたい方
目次
黒帯の価値
白帯の時に私は、先輩の技を見て純粋に
「スゲー」
と思った。
単純に先輩のように強くなりたいと思った。
黒帯ってあんなことができるんだと思った。
黒帯の魅力って言葉には言い表しにくいですし、人によって違うと思いますが、少なくても黒帯に魅力を感じているからこそ目指すのではないでしょうか。
黒帯の価値
白帯の私が黒帯の先輩を目指したように、私も周囲から目標にされる黒帯になりたい。
「さすが黒帯!」
と言われるくらいに。
「あの人が黒帯…?」
と思われると恥ずかしい…。
周りからの評価に左右されるものではないけれど、黒帯へのプライドを持ち、黒帯に見合うだけの技術や知識を持っていたい。
お金を出して初段を買うことが出来たら…
時期や年齢がきたら初段がもらえるものだとしたら…
マンガや映画のように、人間にデータをダウンロードすれば達人になれるようなものであったら…
それは本当に目指すべき価値があるものでしょうか。
努力を積み重ね、審査の緊張を乗り越え、実力を身に着け『自らの手で合格を掴み取ったもの』だからこそ、黒帯に価値があるのです。
価値を決めるのは…
例えば毎月小遣いとして貰う一万円と、自分が苦労して稼いだ一万円。
一万円という金額は同じでも、苦労して稼いだ方に多くの人が価値を感じるのではないでしょうか。
- お情けで貰えたもの
- 稽古や努力を積み重ね、実力を認められ得られたもの
黒帯の価値を決めるのは「自分自身」なのです。
初段への価値
免状をもらうと強くなる?
黒帯を腰に締めると、周囲からは「おっ、黒帯だ!」と見られます。
初段の免状をもらったことで強くなったわけでも、黒帯を締めたから強くなったわけではありません。
初段になること自体はとても素晴らしいことです。
しかしそれは、審査で一定の基準を満たし、最低限の技術レベルを認められたということ。
「さすが初段!」と言われるくらいに、初段に見合うだけの実力を身につけることが大切なのです。
目的の初段と、理想の初段
初段に合格することが受験の目的かもしれませんが、初段になったからといってそれで終わりではありません。
- あの時目指した初段の実力になっているでしょうか
- あの凄い技を出す先輩の技になっているでしょうか
- 他人が決めたことではなく、自分の中の理想の技に届いているでしょうか
私も含め、自分が思い描く理想の技とは程遠いと思います。
大切なことは、届いていないからこそ理想を描き、そこに向かって歩んでいくことです。
初段とは、「理想に向かって歩むスタートラインに立つことができた」ということです。
目指すことで努力する
人は弱いものです。
チャレンジする機会がないとマンネリ化してしまったり、欲望に負けてしまうこともあります。
初段を目指したというモチベーションを大切に、努力をする能力を鍛えるきっかけにしましょう。
- 努力出来るということは、十分な能力です。
- 能力であるならば、鍛えることで伸ばすことが出来ます。
目標への魅力や価値をモチベーションに、努力する能力を鍛えましょう。
『合格できるか、出来ないか』ではなく、『合格したいか、したくないか』という熱い心を持って行動をしていれば、成長し続けることができます。
稽古に集中できる度合いは人それぞれ
仕事やプライベートで稽古ができる時間は人それぞれですが、審査に合格することを目指すならば、どこかで何かを削り、少しでも時間を作る必要性があります。
世の中には、仕事が終わって家でビールを飲んでいる人や、ゲームをやっている人もいる。
だけど、
- 少しでもその時間を、初段を目指すことに充てる。
- 限りある時間の中から、稽古に充てる時間を捻出する。
それだけでも十分素晴らしいことだと思います。
- 生活を規制したり
- 欲望を抑えたり
- 努力したり
少しでも自分の中で努力できたこと自体が資産です。
初段は結果。
その過程で初段を求める気持ちや努力を忘れなければ、きっとこれからも成長していくことができます。
相対評価と絶対評価
単純に表現すれば、
相対評価:人と人を比べ、どちらが優れているか
- 競技や試合で、どちらの選手が優れているかを評価(判定)し勝ち負けを決定する
- 選手のレベルが高くても低くても、誰かは優勝する
- 優勝は一人だけ
絶対評価:あらかじめ決められた一定の基準を満たしているか
- 昇級審査や昇段審査に用いられている
- 試合で優勝しているからといっても、一定の基準を満たしていなければ誰も合格することはできない
- 一定の基準を満たしていれば何人でも合格できる
合格へのポイントは教えてもらっている
空手道の基礎的な技術を習得し、これらの基本的な使用を一応なし得る者
少し昔の資料ですが、私の所属する団体では、初段の『主たるポイント』として定義されていました。
現在は文字として表記はされていませんが、初段の基準はあまり変わるものではありません。
先生や指導者はこの基準を理解し、初段になるために指導をしています。
初段に合格するのためのポイントは、普段の稽古で教えてもらっていすはず。
『稽古の内容を一つずつ理解し、体得していく』
一番難しいところですが、近道はありません^^;
乗り越えた人にしか得られない価値
審査会は、普段の稽古では経験できない貴重な体験
審査会での緊張感や受験での不安感は、普段の稽古では経験できない貴重な体験です。
- 頭が真っ白になったり
- 身体がこわばったり、フワフワしたり
- 膝が震えて上手く力が入らないことも
緊張をするということは、自分の中でそれだけ大切なことだと認識しているということ。
不安に思うということは、準備をすることが大切だと認識しているということ。
緊張や不安を感じるほどに魅力を感じることができる。
その緊張や不安を乗り越えるために費やした経験こそが、将来経験する困難に打ち勝つことができたり、これから成長するための土台になる。
黒帯への審査までの過程にも価値があり、自分自身の財産になるはずです。
乗り越えるために稽古を積み重ねる
仮にあなたの他のに初段を受ける人がいたら、どんな言葉をかけてあげますか?
「大丈夫」
「がんばれ」
でしょうか。
審査では緊張はするものです。
頭も真っ白になってしまうかもしれません。
- 具体的にどうすればいいか
- これをやったらダメではなく、どこに注意をするのか
- 出来ないことを考えるのではなく、出来るようになったことをいかに発揮するか
出来ることは限られているかもしれませんが、緊張や不安に思う気持ちをバネに「自分の中では、ここまでやってきた!」と言えるだけ稽古を積み重ねることが大切です。
あとがき
この記事で本当に伝えたいこと
- 『自らの手で合格を掴み取ったもの』だからこそ、黒帯に価値がある
- 『合格できるか、出来ないか』ではなく、『合格したいか、したくないか』という熱い心を持って行動をしていれば、成長し続けることができる
- その緊張や不安を乗り越えるために費やした経験こそが、将来経験する困難に打ち勝つことができたり、これから成長するための土台になる
先輩たちは皆、自らの力で初段になっています。
しかし、必ず合格ができるという保証はどこにもありません。
- 保証がないからこそ、今できうる限りの準備をして備える。
そして、未来は誰にも予想はできません。
- 予想できないからこそ、今という稽古ができる時間を大切にする
この記事を読んでいる方は、空手道に魅力や価値を感じている人たちだと思います。
努力を怠らなければ、結果は後からついてきます。
『常に学習者であれ』